2019年1月

H30年度 第7回N-HECを開催しました(1月12日開催)

2019年1月15日 火曜日

2019年がスタートしました。

今回は、新年会で参加者の皆さんと食事をしながら様々なお話をして親睦を深めた後

昨年12月18日にご逝去されたニューマン博士の功績を称え、対話を持ちました。

「ニューマン理論との出会いは、患者さんや看護の見方を大きく変えた。これは、日々の看護実践に活かされている」

「これまで看護実践で大事にしてきたことや学んだことを言葉にしてくれる理論に出会えた」

「これまで理論は臨床にはあまり関係がないことだと思っていたが、理論によって看護が変わることが分かった」

など、それぞれがニューマン理論に対する思いを語りました。

ニューマン理論に魅了される看護師がいる限り、理論は発展していきます。しかし、理論は実践で使わなければ発展しません。

私たちも、理論を学んで自分の理解にするだけではなく、実践に一歩踏み出さねばならない、と思いました。

その後は、「ケアリングプラクシス」の第9章を抄読しました。この章は、認知症と共に生きる人のパターンについて書かれています。

認知症の患者さんの"やすらぎ環境”とはどのようなものか・・・

抄読後の対話によって、施設入所などの環境の変化は認知症患者のパターンと衝突を起こし、結果としてせん妄などを引き起こすこと、

患者さんがどのような人生を辿ってきたのか、今どのようなことを好み、大切にしたいのかを知ることで、

その患者さんを理解することが非常に重要であるということが分かりました。

患者さんのパターンが分かれば、どのように日常生活を支援するとよいのか、自ずと見えてくるのではないでしょうか。

様々な状況にある患者さんや家族に対し、ニューマン理論の適応可能性を今後も考えていきたいと思います。

 

 

H30年度 第6回学習会を開催しました(12月6日開催)

2019年1月15日 火曜日

今回は、11月のニューマン理論・研究・実践研究会の対話集会での発表報告と事例検討を行いました。

対話集会では、N-HECから木村智美さんが発表をしました。

発表を振り返り、木村さんは印象深い患者さんへとのかかわりを通じて、自分のケアパターンを認識したこと

そのプロセスは辛くもあったが、看護師として生きていくうえで欠かせないことであったと話してくれました。

対話集会では、参加者の看護に対する熱い思いを持った看護師に大勢出逢い、勇気づけられたそうです。

詳細はこちらのニューズレターをご覧ください。

http://www.newmanpraxis.gr.jp/

後半は、ある女性がん患者さんが、突然に自分の過去について語りはじめ、A看護師と心を通わせた事例を共有しました。

患者さんの物語は、A看護師の体験と共通することが多く、対話は尽きなかったそうです。

A看護師は、「なぜ今、突然私に過去を語ったのだろう、多くの一致する体験は偶然なのだろうか」と不思議に思っていました。

参加者からは「A看護師のそれまでの何気ない関わりが、その患者に語りたいという思いを起こさせたのでは」

看護師が言葉でI care you のメッセージは伝えていなくても、その人に関心を注ぐことで、患者は語ることができるのかもしれません。

また、その時間、環境といった状況も関係があるのかもしれません。

そう思うと、その時のケアは一生に一度しかなく、尊いものです。患者さんや家族、あるいは学生に対して、一度きりの関わりを大切にしたいと思いました。