2017年

H29年度 第7回N-HECを開催します(H30年度1月20日開催)

2017年11月11日 土曜日

H29年度 第7回N-HECを開催いたします。

日時:平成30年1月20日(土)13:30~17:00

場所:天理医療大学 A棟3階演習室6

参加費:ビジター500円

内容:抄読・事例検討

参加をご希望の方は、学習会参加申し込みフォームより開催日前日までにお申し込みください。

 

H29年度 第6回N-HECを開催しました(11月11日)

2017年11月11日 土曜日

今回は、キャロル・ピカードほか著,遠藤恵美子監訳の「ニューマンプラクシス 第2章 看護学への貢献」を抄読しました。

これまで、様々な角度でニューマン理論についての理解を深めようと学習を重ねてきましたが

今年度から参加してくださっているメンバーも数人おられることもあり、もう一度ニューマンプラクシスの基本について、学びなおす機会になりました。

パターンとは何か、混沌とは何か、意識の拡張とはどのようなことか・・いくつかの疑問を互いに確認し合いました。

抄読を担当してくれたメンバーは、「混沌に陥っているとき、パートナーシップが必要であることは分かったが、そのタイミングがうまくつかめるのだろうか」

と、これまで出会った患者さんの看護の体験を思い浮かべながら話してくれました。

このことについて、混沌に陥っていることは患者さん本人が気づかないことも多いのではないか、ナースだからこそ分かる「今」という感覚を信頼して、パートナーシップに誘ってもよいのかもしれない、といった意見がありました。

ニューマン理論を学習し始めた時は、「ナースなら今、が分かる」という遠藤先生のお言葉に「そうなのかな?」と不安も感じていましたが

今となっては、自信をもって「ニューマン理論を学んだナースであれば分かる」と納得の声が挙がりました。

このように、繰り返し理論の根幹となる部分を学びなおすと、私たちの成長にも気付くことができることが分かりました。

続く事例検討では、現在関わっている患者さんの看護についての悩みを、ひとりのメンバーが語ってくれました。

患者さんのパターンを掴みづらい背景が様々あり、また、今後病状の悪化が免れない状況の中で、どのようにパートナーが組めるかを全員で考えました。

まずは、焦らずに患者さんのパターンを掴んでみてはどうか、患者さんのご家族とパートナーを組むと良いのでは、という結論が見いだされ

今後も、継続的にN-HECで話題提供をしてくださることになりました。

N-HECは、理論と実践がつながることを目指してきましたが、最近は次第にそれが実現できるようになってきました。とても嬉しく思います。

 

また、今回のN-HECには、新たに臨床ナースがお1人、参加してくださいました。

少しずつ、ニューマン理論に魅了される仲間が増えているように思います。

これからも、活動を継続していきますので、ご興味のある方は、是非一度参加してみませんか?

 

 

 

 

H29年度 第6回N-HECを開催します(11月11日開催)

2017年9月11日 月曜日

今年度の第6回N-HECを開催します。

日時:H29年11月11日(土)13:30~17:00

場所:天理医療大学 A棟3階 演習室6

内容:論文の抄読,事例検討

参加費:会員(年会費)2000円 ビジター500円

申し込み方法:本HPの申し込みフォームより申し込みしてください

H29年度第5回N-HECを開催しました(9月9日)

2017年9月11日 月曜日

第5回のN-HECを開催いたしました。

今回は、まず、終末期のがん患者さんへの看護実践についての検討を行いました。

事例提供者のナースは、ニューマン理論を学んだことで、患者さんに自分なりの「I care you」を伝えていました。

そして、関わり続けた結果、患者さん自らが、生きる時間が短いことを子供に伝えられない苦しい胸中を語ってくださるようになり、パートナーシップが始まりました。

しかし、ナースがパートナーシップの終わりを確信できないまま、患者さんは在宅へと移行し、その後にどのように意識が拡張し、

終末期がんと共に生きることが出来たのかは分かりませんでした。訪問看護師によると、最期の時には、家族みんなに見守られており、患者さんは「自分で伝える」という選択をしたのだという推測はできました。

この事例を通じて、なかなか助けを求められない患者さん対して「I care you」を伝え続け、いつでも助けになれるということを示すことの大切さ、

まずは身体的苦痛を取り除くことが課題であり、なおかつ入院期間が限られる終末期患者に対して、対話を重ね、パターン認識を促すことや、

患者さんの変容を見届ける(パートナーシップを終える判断ができるまで寄り添う)ことの難しさが論点となりました。

この点については、今後出会う患者さんへの看護を通じて、検討を継続することになりました。

そして、今後、その成果を、「ニューマン理論・研究・実践研究会 対話集会」で報告し、更なる示唆を得たいと考えています。

次いでは、「ケアリングプラクシス」第7章を抄読しました。抄読を終えて、この家族のパターンをどうとらえればよいのか、また、プラクシス・リサーチの方法について、これまで学んだ知識を想起しながらディスカッションをしました。

前半の事例検討の後に抄読を行ったことで、プラクシスリサーチについてより深く学ぶことができたと感じました。

 

今回の学習会では、ニューマン理論を日常ケアに意図的に活用した事例を報告して頂き、N-HECの取り組みが実践に繋がりつつあることを確信しました。

プラクシス・リサーチが日々の看護に取り入れられることを目指して、学習を継続していきたいと思います。

 

 

 

 

H29年度 第4回N-HECを開催しました(7月8日)

2017年7月11日 火曜日

7月8日(土)に、第4回N-HECを開催しました。

本日の参加者は8名で、新たに脳卒中の認定看護師さんが参加してくださいました。

がん看護領域以外の様々な専門分野の看護師が揃い、普段気づかないような視点を与えてもらえることは、N-HECの大きな強みであると思っています。

 

さて、この度抄読したのは、『存在することの力』がテーマの論文(*)です。

翻訳を担当したメンバーが「難しい論文だった」と感想を述べた通り、抄読後しばらくの間、参加者からは言葉が出ず、

論文を何度も読み直しながら、これまで学んだことや自身の看護体験とのすり合わせを試みる時間が続きました。

そして、「存在することを受け入れられることが前提になる。どういう看護師のありようが患者さんを語りに誘うのか?」というディスカッションになりました。

また、ニューマン理論の「I care you」の伝え方によっても、全く違う結果が生まれるのではないかという意見もありました。

これらに対するディスカッションから、「私がこうしたい、変わってほしい」という気持ちではなく、「私にあなたを助けさせてほしい」という心のありようと、そのメッセージを伝える事が重要だと学びました。

このメッセージは、多くの場合言葉で伝える事が多いものですが、ある参加者の看護実践の紹介から、

ダイレクトな言葉はなくても、看護技術の提供でもそれが可能なのではないか?という気づきが生まれました。

患者さんが何を求めているのかをキャッチし、それに沿える看護技術が提供できれば、患者さんの信頼を得ることができ

(つまりは存在することを受け入れられる前提が整い)、患者さんの語りが促される、患者さんが変容できるのではないか・・と考えました。

以前から、日本人が口にすることが少ない「I care you」をどう伝えるかは関心事であり、疑問でした。今回は、その手掛かりがみえるような機会でした。

後半は、救急病棟における終末期患者さんの家族への看護実践について事例検討を行いました。

病気の成り行きを読み、「今だ!」というタイミングをはかり、家族に介入する熟練した看護実践の報告に参加者から賞賛の声が上がりました。

事例提供者は、「対話をするという介入ではなかったが、ニューマン理論を学んだので、看護師は家族と同じ大きさの車輪となり、パートナーシップを組むことが必要だと思っていた」と語ってくれました。

これからも、ニューマン理論を学ぶと、日ごろの看護が変わる体験をこの場で共有していきたいと思います。

8月は休会です。次回は9月9日(土)の予定です。ご参加お待ちしております。

*Guenther M.B(2011).Humanties Art,Language, and Spirituality in Health Care Healing:The Power of Presense.A refurection healing, Jurnal of Pain and Symptom Management,43(3),650-654.

H29年度 第4回N-HECを開催します(7月8日開催)

2017年6月18日 日曜日

今年度第4回N-HECを開催します。

日時:H29年7月8日(土)13:30~17:00

場所:天理医療大学 A棟3階 演習室6

内容:論文の抄読,事例検討

参加費:会員(年会費)2000円 ビジター500円

申し込み方法:本HPの申し込みフォームより申し込みしてください

 

H29年度 第3回N-HECを開催しました(6月10日)

2017年6月18日 日曜日

6月10日(土)に第3回N-HECを開催しました。

今回抄読した論文は、

早川満利子&嶺岸秀子(2012)術後外来通院中の老年期頭頸部がん体験者・家族へのがんリハビリテーション,日本看護科学学会,32を(2),24-33

です。この論文では、外来に通院する4組の頭頚部がん患者と家族(妻)が、研究者(がん専門看護師)とのパートナーシップによって、大きく変容するプロセスが明らかにされていました。

彼らは手術によって声を失い、食べる機能が障害され、大きな苦悩を体験していました。

しかし、その中でも様々な生活の工夫をし、夫婦・そしてその他の周囲の人々との絆を深めて、がんの意味を見出していく姿が印象的でした。

参加者は、がん手術によって人生が一変した患者とその家族に対して、外来看護師がニューマンに基づく看護実践が必要であることを実感しながらも、時間に追われる外来診療の場でどうすれば可能なのか・・という関心を持ちました。

そして、まずは患者や家族をニューマン理論の眼差しでとらえるナースを一人でも多く増やすこと、

時間がないことを理由にせず、どうずれば患者と家族に寄り添うことができるのか、あきらめずに考えることが重要であると話し合いました。

後半は、参加者Aさんの一人が自身の病の体験を語っていただくという、これまでとは違うかたちの事例検討でした。

診断から幾度もの治療を乗り越えるプロセスにおける苦難や周囲の人々との関係性など、当事者の声が私たちの胸に響きました。

また、Aさんは最後に、これまでの生き方を見つめなおすことができたと同時に今後の人生を前向きに歩んでいく決意を語ってくれました。

これはまさに、パターン認識によって意識が拡張するプロセスそのものであり、患者さんや家族が苦悩を乗り越えて新たな人生を歩むためにニューマン理論が役立つことを再確認しました。

 

今回も、和気あいあいと思うままに看護を語り合う楽しい学習会でした。

参加者のお一人は、昨年生まれたお子さんと一緒に参加してくださいました!このように、N-HECはお子さん連れの参加も大歓迎です!

どなたもお気軽にご参加ください。

次回は7月8日(土)13時30分~17時です。

 

 

 

H29年度 第2回N-HECを開催しました(5月20日)

2017年5月22日 月曜日

5月20日(土)に、第2回N-HECを開催いたしました。

今回は、婦人科外来看護師である参加者が体験した、印象深い患者さんの事例について、

ニューマン理論の眼鏡をかけてじっくりと検討をしました。

参加者は、がん治療に関する意思決定を迫られた患者さんの辛さ、目の前の患者さんを助けたいというナースの思いに心を寄せ、事例に入り込みました。

「I care you」をいつ、どのような言葉で伝えれば、患者さんのパターン認識を促進できるのだろうか?

外来という場で、ニューマン理論に基づくケアを実践するにはどうすれば良いのか?

ヤングの意識の進化のスペクトルでみるなら、患者さんはこのとき、どの進化の局面?

この事例を通じて、ナース自身はどう変化したのだろうか?

・・などなど、多岐にわたる側面から途絶えることなくディスカッションが続きました。

そして、ディスカッションしながら、患者さんとその大切な人の関係を表象図に表してみました。

すると、「何だか違う」という違和感も生まれ、どうすればパターン認識を促す表象図になるのか、あれこれと頭をひねりました。(以下、試行錯誤の産物です)

学習会の最後には、事例提供者であるナースは「自分の看護を客観視できた。この場面で、このように患者さんを捉えていれば、ケアが変わっただろうと思う。これから出会う患者さんに、この気づきを活かしたケアをしたい」と感想を述べていました。

これからも、私たちは事例を通じて実践と理論を繋ぐ試みを継続していきます。

みなさんも是非、仲間になってください。

 

H29年度 第1回N-HECを開催しました(4月15日)

2017年4月17日 月曜日

H29年度の第1回N-HECを開催しました。

今回は、ニューマン博士の「The Pattern that connents」を抄読しました。

論文に書かれていた内容は、これまで読んできた論文のまとめのような内容でしたが

改めて、様々な学問や知を統合するパターンという概念について学びました。

私たちは、看護実践の中でも教育活動の中でも「これは良い、悪い」という認識で行動することが多くあります。

それは当然、大切なこともたくさんあります。しかし、新たな知の創造においては、両者を含み、それを超えることが重要です。

「こうあるべきだ」という固定観念を捨て、全てのものを受け入れる寛容さ、柔軟さが大切であると思いました。

また、抄読後のディスカッションでは、患者さんや家族が不調和を起こしている反応をキャッチする、看護師の感性が話題にのぼりました。

参加者の体験を聞きながら、ニューマン理論を学ぶことが、この力を育むひとつの機会になっていると感じました。

後半の事例検討は、救急病棟での終末期ケアに関して、2つの事例提供がありました。

ニューマン理論を意図した介入ではなかったものの、看護師が投げかけた一言が、患者の家族のパターン認識を促し

家族の行動が変わるきっかけになったのではないか・・と意見がありました。

難しい場面の関わりだからこそ、理論に導かれた質の高い看護実践が求められることを痛感しました。

 

H29年度N-HECのお知らせ

2017年3月22日 水曜日

H29年度のN-HEC開催日程をお知らせいたします。

但し、日程は変更の可能性があります。変更につきましては、HPで適宜お知らせを致します。

基本的には、第2土曜日を定例開催としております。時間は、今年度より13:30~17:00です。

415日,520日,610日,78日,99日 

1014日,1111日,1月未定217日,310日

是非、ご参加ください!