令和になり、第1回目の学習会を開催しました。
今年度は学習会開催施設の都合等から第1回目が7月とやや遅いスタートになりました。今年度も、小さな一歩を重ねて前進していきたいと思います。
今回、抄読した論文はCarol Picardの論文(Nursing Science Quarterly ,13(2),2000,150-157)「Pattern of Expanding Consciousness in Midlife Womed:Creative Movemenr and the Narrative as Modes of Expression」です。
これは、創造的な運動とナラティブという方法で自己のパターンを認識を支える実践研究でした。
これまで、語ることで自己洞察しパターン認識していくプロセスを多くの文献で学んできましたが、体を使って表現することがどのようにパターン認識に繋がるのか興味深いものでした。この運動はグループで行われており、自分の運動を他者に見られるということが重要なのだと言います。
日本人の(私の?)感覚ではみられることが恥ずかしいと思いがちですが、見られる=受け入れられているという安心できる環境として意味があるようです。
この論文では、インタビューによる人生の意味深い出来事に関する語りの逐語録と運動のビデを録画を丁寧に照らし合わせ、「表象図」を描き、参加者にフィードバックするという方法でした。
参加者が個々の人生をどのように表現したのか、細かな描写があり、学習会に参加したメンバーも同じようにポーズをとるなどして、イメージを膨らませました。
抄読後は、「空間・時間・運動」というパターンの要素についてこれまで学習してきたことを振り返りながらディスカッションしました。
今回のように、意図的に体の動きで表現することは日常では殆どありませんが、私たちの何気ないしぐさや行動にパターンは表れていることを再認識しました。
以前、遠藤先生が「離れたところから、後ろ姿でもあの人だって分かるでしょ、動きや身だしなみといったその人が表れているのよ」と教えて頂いたことを思い出します。
今回の学習で「空間・時間・運動」の概念について理解が少し進んだように思います。