お知らせ

H30年度 第4回N-HECを開催しました(7月14日)

2018年7月20日

今回は、前回に引き続き、事例の振り返りをしました。

しかし、まずはニューマン理論における倫理の考え方を確認しておく必要があると思い、「ケアリング・プラクシス 第3章 看護倫理とケアリング」を抄読しました。

ニューマン理論における倫理は、全ての人への適応を前提とした「倫理規則」とは違います。

目の前の患者さんにとっての最善を考え、ナースが自己のセンターに立つ「徳の倫理」です。それは、時にはルールに沿わないこともあります。

自己のセンターに立つ、ということは、ナースの勝手な思い込みではなく、患者さん(および家族)と共鳴し、相手を深く理解すること無くしてはあり得ません。

ケアリングは、様々な定義があり、抽象的な概念です。ニューマン理論では、「相手を知りたいと願うこと、相手の成長を信じて共に居る(物理的距離ではなく)こと」であると、理解しています。

この前提に立てば、毎日の看護実践はとても豊かになり、短い時間であってもケアリングの関係は築けるのではないかと思います。

後半の事例の振り返りでは、前回Aさんが語ってくれた内容を、ありのままに図と文字で示したものを用いてみました。

Aさんは、「そうか、そうだった、私はその時、そう思っていたんだ。」と何度もつぶやき、納得をしていました。やはり、自分自身を客観的に見つめるには、非常に意味があることだったようです。

参加者からは、Aさんと患者Bさんの変化がありありと分かるという声が上がり、パートナーシップの始まりや両者の囚われていたものなど、気付きを共有しあいました。

この詳細は、10月28日に首都大学東京で行われる、対話集会で発表します。ご興味のある方は、是非ご参加ください。